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河村 聖子
波紋, 33(1), P. 33, 2023/02
2022年89月に栃木県那須町にて、中性子及び放射光実験施設における試料環境の国際ワークショップ「11th International Workshop on Sample Environment at Scattering Facilities」を開催した。ワークショップには、世界各地の実験施設から、試料環境に携わる技術者と研究者、関係する企業の方など、11か国から87名が参加し、施設の試料環境の整備状況や新技術について報告し、議論を行った。口頭発表、ポスター発表、企業展示のほか、日本国内の施設のバーチャルツアーや、試料環境の国際学会ISSEの総会なども行われた。
松田 誠; 田山 豪一; 石崎 暢洋; 株本 裕史; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; 遊津 拓洋; 松井 泰; 阿部 信市
Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.394 - 398, 2021/10
原子力機構-東海タンデム加速器は最高加速電圧が約18MVの大型静電加速器であり、核物理,核化学,原子物理,材料照射などの分野に利用されている。昨年度の利用運転日数は112日であり、主として核物理実験に利用された。最高加速電圧は15.4MVであった。4/205/7の期間は新型コロナウィルスの感染拡大防止のための出勤自粛により運転を休止した。その後、希少なRI標的であるEs試料を用いた実験が計画されていたため、所内研究者のみの条件で運転を再開し、制限解除と共に通常運転へと移行した。2020年度も2019年度に引き続きSF高圧ガス施設の液化貯槽の開放検査実施のため約3ヵ月を施設検査に充てることになり、その間運転を停止した。また、発電用回転シャフトの絶縁破壊などにより性能が劣化した低エネルギー側の加速管16本(8MV相当)を予備品と交換する作業も実施したため7月から12月までの長期の定期整備間となった。発表では加速器の運転・整備状況およびビーム利用開発等について報告する。
玉井 広史
日本原子力学会誌ATOMO, 63(9), p.677 - 678, 2021/09
国際原子力機関(IAEA)は、原子力安全と核セキュリティの相互補完を通じた強化の上で必須となる両者のインターフェースに関する各国のアプローチについて技術報告書を発出した。報告書は加盟国への良好事例に関する知見提供を目的として、両者のインターフェースの調整において重要な、法規の枠組み,原子力施設,放射線源,文化醸成,緊急事案への準備と対応のそれぞれについての各国の事例、分野横断的な課題の6項目をテーマとしてまとめている。
松田 誠; 石崎 暢洋; 田山 豪一; 株本 裕史; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; 遊津 拓洋; 松井 泰; 阿部 信市; et al.
Proceedings of 17th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.948 - 952, 2020/09
原子力機構-東海タンデム加速器は最高加速電圧が約18MVの大型静電加速器であり、核物理,核化学,原子物理,材料照射などの分野に利用されている。2019年度の利用運転日数は118日であり、主として核物理実験に利用された。最高加速電圧は16.2MVであった。加速電圧が上がらない原因は、高電圧端子内の発電機を駆動するための絶縁シャフトが放電により放電痕ができ破損するなど絶縁性能が劣化したためであった。2019年度はSF高圧ガス施設において貯槽の開放検査実施のため7月から約3ヵ月をの施設検査に充てることになり、7月から5か月の長期の運転停止(定期整備)となった。2020年度も同様の検査のため長期の整備となる予定である。発表では加速器の運転・整備状況およびビーム利用開発等について報告する。
駒 義和; 新堀 雄一*
日本機械学会誌, 122(1211), p.21 - 23, 2019/10
2019年5月に日本機械学会と日本原子力学会が国際会議International Topical Workshop on Fukushima Decommissioning Researchを共催した。会議は5つのトラックから構成され、うち廃棄物管理技術に関する概要を報告する。
松田 誠; 長 明彦; 石崎 暢洋; 田山 豪一; 株本 裕史; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; 遊津 拓洋; 松井 泰; et al.
Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1270 - 1273, 2019/07
原子力機構-東海タンデム加速器は最高加速電圧が約18MVの大型静電加速器であり、核物理,核化学,原子物理,材料照射などの分野に利用されている。平成30年度の利用運転日数は138日であり、主として核物理実験に利用された。最高加速電圧は16.5MVであった。新たにタンデム加速器の入射ビームラインにビームアッテネータを設置し、ビーム電流の制御を容易にし、かつ荷電変換フォイルの消耗を最小化できるようにした。主な整備事項として、約7万時間使用したペレットチェーンおよび、約9年使用した高電圧端子内発電機の駆動モーターの交換を行った。最近のビーム電流の増強によりビームプロファイルモニターのワイヤーがビームで溶断するトラブルが2件発生した。その他建家の酸欠モニタの電源故障が発生した。発表では加速器の運転・整備状況およびビーム利用開発等について報告する。
研究炉加速器管理部
JAEA-Review 2016-025, 101 Pages, 2016/12
原子力機構-東海タンデム加速器は、重イオンを用いた原子核科学や物質科学等様々な分野において原子力機構の職員をはじめ、大学や研究機関、民間企業の研究者に利用されている。本年次報告は、2013年4月1日から2014年3月31日までの期間に、当施設のタンデム加速器を用いて実施された研究活動の要約をまとめたものである。総数31件の要約を以下の7分野に分類した;(1)加速器の運転状況、(2)原子核構造、(3)原子核反応、(4)核化学、(5)原子核理論、(6)原子物理および固体物理、(7)材料の照射効果。また、発表論文と会議での口頭発表、タンデム加速器に関係する技術者と研究者, 委員会, 大学等との共同研究課題および施設共用課題等の一覧を掲載した。
山外 功太郎
技術士, 27(11), p.8 - 11, 2015/11
福島第一原子力発電所事故に関する事故調査報告書が、政府, 国会, 民間, 東京電力から相次いで発表された。日本保健物理学会は、これらの報告書を放射線防護の視点で検証し、第二期提言報告書として国内外社会に向けて発表した。これらの報告書から見出された放射線防護上の課題とは何か?原子力事故時における放射線防護体系の目指す方向性とは何か?これらの検証の結果、現在の原子力防災体制に多くの課題が存在することが見出された。
松田 誠; 長 明彦; 阿部 信市; 石崎 暢洋; 田山 豪一; 仲野谷 孝充; 株本 裕史; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; et al.
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.357 - 360, 2015/09
原子力機構-東海タンデム加速器施設における2014年度の加速器の運転・開発状況およびビーム利用開発について報告する。2014年度の加速器の運転日数は156日であり、最高運転電圧は18MVで8日間の利用があった。利用されたイオン種は15元素(19核種)である。高電圧端子内イオン源からのビーム利用は30%であり、原子あたり3.5MeVのエネルギーでC分子イオンの利用があった。近年、需要の増えた非密封RIや核燃料を標的とした実験に対応するため、これらの標的を扱える照射室(第2照射室)を新たに整備した。2014年11月にビーム試験を実施し、2015年2月より実験利用が開始された。現在RI標的の利用が可能であり、今後、核燃料標的に拡大する予定である。東海タンデム加速器では高電圧端子内機器への電力供給のために地上電位にある40HPおよび30HPのモーター出力を動力伝達用アクリルシャフトを介して端子内の10kVAおよび15kVAの発電機を駆動している。このシャフトの軸受マウント部を改良しベアリング寿命を大幅に伸ばすことに成功した。大型静電加速器としての特徴を活かすべくビーム開発を実施しているところである。
高瀬 和之
日本原子力学会誌ATOMO, 57(2), P. 126, 2015/02
日本機械学会(JSME), 米国機械学会(ASME)及び中国原子力学会(CNS)の共同主催による第22回原子力工学国際会議(ICONE-22)が2014年7月711日までの5日間、チェコのプラハで開催された。本報は、ICONE-22で行われたテクニカルセッション、パネルセッション、学生セッション並びに基調講演などに関する概要を日本原子力学会員に報告するものである。学会員に対して今後の国際会議での発表や運営に参考になるように、参加者数や発表形式などに重点を置くとともに筆者の感想を添えた記載を行っている。
松田 誠; 長 明彦; 阿部 信市; 石崎 暢洋; 田山 豪一; 仲野谷 孝充; 株本 裕史; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; et al.
Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.410 - 413, 2014/10
原子力機構-東海タンデム加速器施設における2013年度の加速器の運転・開発状況およびビーム利用開発について報告する。2013年度の加速器の運転は、7/1610/6および1/163/2の2度の定期整備期間を除いて実施され、運転日数は154日であった。最高運転電圧は17.5MVで14日間の利用があった。近年は分子イオン加速のために低い電圧での利用も増え、3.5MVでの加速も実施された。利用されたイオン種は15元素(19核種)である。高電圧端子内イオン源からのビーム利用は33%であった。加速器運転の省力化・効率化のために、光学計算による光学パラメータの自動設定やスケーリング則による設定の技術開発を行っている。その過程で既存の光学要素が計算に全く合わない部分があることが判明した。原因は磁気ステアラーや、磁気四重極レンズの極性やその並びがビームラインごとに異なっていたり、中にはでたらめに配線されているものがあった。これらを修正したところ計算値との整合性を改善することができた。今後、精度を高めるべく開発を継続していく。主な整備事項として、端子電圧を制御するSLITコントロールの不調や、大型偏向電磁石の磁場制御のためのNMRの経年劣化による動作不良、高電圧端子内発電機の増速ギアボックスのオイル漏れが発生した。加速器建家においては老朽化した、高圧受変電設備の更新やエレベータ制御機器の更新が実施された。大型静電加速器としての特徴を活かすべくビーム開発を実施しているところである。
松田 誠; 竹内 末広; 月橋 芳廣; 堀江 活三*; 大内 勲*; 花島 進; 阿部 信市; 石崎 暢洋; 田山 豪一; 仲野谷 孝充; et al.
第18回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.11 - 14, 2005/11
2004年度の原研タンデム加速器の運転日数は、7月に高電圧端子との通信トラブルが発生したが、例年並の214日(約5000時間)を維持できた。そのうちブースターの利用運転は42日であった。最高端子電圧は高圧超純水洗浄を施したコンプレスドジオメトリ型加速管の更新により、約1年余りでビーム無しで18.7MV、ビーム有りで18.0MVを記録し建設以来の最高となった。KEKと共同で進めてきた短寿命核加速実験施設(TRIAC)の設置に伴い、新たなインターロックシステムを構築した。一方TRIACは3月に施設検査を終了し、ウランの陽子誘起核分裂反応で生成されたXe(T=14min)ビームの加速に初めて成功した。本研究会では、2004年度における運転,整備及び利用状況について報告する。
千代 悦司; 堀 利彦*; 小林 鉄也; 鈴木 浩幸*; 菅沼 和明; 山崎 正義*; 穴見 昌三*; Fang, Z.*; 福田 茂樹*; 福井 佑治*; et al.
Proceedings of 2nd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 30th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.236 - 238, 2005/07
発表では、J-PARC線形加速器の建設状況,クライストロン電源,立体回路及び周辺機器の設置,立上げ試験状況,ローレベル制御系の試験・評価結果,972MHzクライストロンの開発状況など線形加速器高周波の現状について報告を行う。
堀 利彦*; 千代 悦司; 山崎 正義*; 鈴木 浩幸*; 長谷川 和男; 吉田 光宏*; 山口 誠哉*; 穴見 昌三*; 福田 茂樹*
Proceedings of 2nd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 30th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.239 - 241, 2005/07
原研972MHz RFテストスタンドで昨年度実施した活動状況を報告する。第1点目は972MHzクライストロン初号機で観測された発振原因は、第2空洞とクライストロンビームとの高次モード結合だったことが判明し、この結果を反映した2号機改修管での再試験の結果、ほぼ設計値どおりの良好なデータを得たことである。第2点目は超伝導クライオモジュールの大電力試験についての成果である。長パルス(3ms)幅・大電力RFの要求性能を満足するシステム構成を検討・試作したところ、カソード電圧サグに起因するパルス平坦度の性能不足を、低電力RF機器に任意波形発生器を新たに採用することで性能の向上を図った。今回のシステム構成は非常に簡易であり、位相性能を問題にしないRFエージング試験などにおいては、非常に有用な回路構成であると言える。
池田 貴儀
情報の科学と技術, 55(5), p.219 - 223, 2005/05
会議録は、研究者が最新の研究動向を知るための情報源であり、図書館が収集すべき重要な資料にもかかわらず入手が困難とされている。その会議録について、日本原子力研究所図書館では、現在、約1万9千件を収集し研究者に提供している。本稿では、主として、学協会からの会議情報の入手,国際原子力情報システム(INIS)データベースの利用,研究者からの情報入手といった会議録の収集手法を紹介する。また、日本原子力研究所が研究報告書として刊行する会議録JAERI-Confのシリーズについても触れている。
栗原 研一; 春日井 敦; 核融合プラズマを知る操る技術調査専門委員会
平成17年電気学会全国大会講演論文集, p.S17_32 - S17_35, 2005/03
核融合プラズマを巡る「知る」及び「操る」というキーワードを持つ研究や技術開発における魅力を調査・摘出し、核融合エネルギー研究開発の重要な特徴を浮き彫りにすることを目的に、平成14年6月から3年間の予定で電気学会における「核融合プラズマを知る操る技術調査専門委員会」が活動してきた。本発表は、その終結にあたって、(a)高性能プラズマの生成実験及び挙動解明研究の面白さと他分野への波及,(b)プラズマを操るコイル,電源,ビーム,高周波,レーザー等の技術の面白さと他分野への波及,(c)発電システムとしての魅力(経済性,安全性等)につながる技術開発、の調査活動を纏めた報告である。
河村 弘; 田中 知*; 石塚 悦男
日本原子力学会誌, 46(8), p.578 - 579, 2004/08
IEA主催第6回核融合炉のためのベリリウム技術に関する国際会議(BeWS-6)が、核融合炉に必要なベリリウムに関する研究開発を活性化することを目的に、平成15年12月2日(水)から5日(金)まで、宮崎市のワールドコンベンションセンターサミットで開催された。本稿は、日本原子力学会への会議報告として、会議概要などについてまとめたものである。
久保 博孝; 正木 圭
日本原子力学会誌, 46(8), p.576 - 577, 2004/08
第16回「制御核融合装置におけるプラズマ表面相互作用に関する国際会議」(PSI会議)が、2004年5月2428日、米国の東海岸、ボストンの北北東約200kmの港町ポートランド(メイン州)にて、マサチューセッツ工科大学,プラズマ科学核融合センター(Massachusetts Institute of Technology, Plasma Science and Fusion Center)の主催、米国エネルギー省の後援で行われた。本会議は、制御核融合装置におけるプラズマ表面相互作用の物理課題に関して2年に1度開かれる国際会議である。本会議の概要を報告する。
奈良 孝幸; 上松 敬; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 吉田 健一; 福田 光宏; 奥村 進; 宮脇 信正; 中村 義輝; 赤岩 勝弘*; et al.
Proceedings of 1st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 29th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.209 - 211, 2004/08
原研AVFサイクロトロン装置は、これまで13年間以上にわたって安定な運転が継続されており、広範な研究分野に多種多様なイオン種を提供している。近年では、フラットトップ加速システム導入,鋸歯状波型ビームバンチャーの追加,サイクロトロン中心領域の改造、等々の技術開発や装置改造を行い、マイクロビーム形成実験を精力的に実施している。また一方ではこの間、TMP回転翼の破損や冷却系機器からの漏水,機器コントロール用シーケンサーの放射線損傷,電源盤内小型補助電源の不良、などさまざまな故障・不具合等も発生したが、サイクロトロン装置はこれらの困難を克服し、ほぼ計画通りの運転を継続している現状について発表する。
林 伸彦; 古川 勝
プラズマ・核融合学会誌, 80(7), P. 641, 2004/07
2004年3月17-19日に開催した那珂研究所・炉心プラズマ研究部主催による「第7回若手科学者によるプラズマ研究会」の会議概要を報告する。所外から29名、所内から5名の若手研究者が参加した。研究会の主題は「燃焼プラズマに向けた研究の現状と展望」で、磁場閉じ込め・慣性閉じ込め・材料といった多岐の分野に渡る研究成果が発表され活発な議論が行われた。特に、核融合反応により生成した高エネルギー粒子損失機構の多様性が実験的に示され、理論・シミュレーション研究とも合わせてさらなる研究の進展が期待される。また、長時間放電における粒子リサイクリングの観測結果や統合化された予測コードの開発における知見などから、炉心及び周辺プラズマ,壁を一つのシステムとして捉え、それらの相互作用を明らかにしていくことが重要であるとの共通認識に至った。